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日本をもっと狭く!

日時 2月13日(月)~17日(金)
場所  土佐市宇佐
日程  こちらをご覧ください

 正直、5日間のインターンでここまで得るものが多いとは思わなかった。それは受け入れ先の農家さんのご配慮であったり、高知の環境の良さや地域の人のあたたかさであったり、自分自身の成長など、さまざまな要因があったからだとプログラムを終えた今は思う。

 5日間で感じたこと。まず、JAや園芸連の方のお話を聞き、農産物の流通経路を詳しく知れただけでなく、高知の農業が盛んであることを目の当たりにした。豊富な農産物の種類、それぞれ生産量が上位にランクインし、また、高知県唯一の園芸連のシステム、JAと農家さんの関係などを見て、高知県は日本でも有数の充実した農業適環境なのだと思った。私は所属団体のメンバーで農協について勉強している者からの農協批判論を聞かされていたのだが、高知のJAは意欲的で、地域差はあるのだろうが一概に農協を批判する思考は今回のインターンで消え去った。
 今まで、”こだわり栽培”などと謳った非系統農家の農産物こそが高品質で、こだわっているから良いのだと単純に考えていた。しかし山本さんと作業をご一緒し、ピーマンに注ぐ熱い視線やピーマンの育て方や苦労する点などを話してくださる山本さんを拝見し、今までの考え方が一概に通ずるわけではないことを実感した。と同時に、独自に販路を拡大することが消費者へのアピールの一番の近道になっている現状を歯がゆく思った。近年、農家さんご本人がその作物のアピールを都市に出向いて活動することが増えていると聞き、その活動が局所的ではなく消費者全体に伝わるような世の中になってほしいと思う。
 また、5日間を通して体感したのが、宇佐の地域力だ。宇佐の町を案内していただいたときも、うるめいわしのことならこの人、清龍寺のことならこの人など、それぞれの分野に詳しい方がいらっしゃり、案内することを快く引き受けてくださった。そういった親密な関係から生まれる交流・協力などは私の住んでいる住宅街では希薄で、宇佐の人々をうらやましく思った。と同時に”ソーシャルキャピタル”の必要性を感じた。私の住んでいる地域のように地域間協調活動の希薄な地域にいると必要ないように思うが、宇佐にはそれがあるからUターン就職が多いのだと思った。また、ソーシャルキャピタルの概念からも言えることだが生活満足度も高いのではないかと思う。そういう点からも宇佐の魅力をひしひしと感じた。
 私は以前より、都市と地方がもっと近い存在になってほしいという思いから農業系の学生団体に入って学外でも勉強する意欲を持った。地方の方々が作った農作物を食べる機会の多い私たちが、その地方のことや農家さんの思いなどを知らずにただ食べることに疑問を感じていた。その中でわずかではあるが農家さんのもとへ実際足を運んでみると、卓上では勉強できないことをたくさん体感できて、それでも私が見たのは農家さん方にとってのほんの一部にしか過ぎないと思うが、体感することによって得られることは私の考えを大きく変えた。その作物をスーパーなどで手にしたときに農家さんのお話が頭に浮かぶし、その作物についての正しい知識をもって選んで買うことが出来る。このような体験ができるのなら地方への交通費など痛手ではないと思える。このような交流が盛んになれば双方にも刺激になり、助け合っている意識も生まれ、消費者の理解も深まるのではないかと思う。
 また、他のピーマン農家さんや地域の方々など、人生の先輩方からいろんなお話を聞かせていただくのは純粋にためになった。普段同年代とすごすことが多い大学生活だが、かつて同じような時代を生きた方からのお話をこの時期に聞けることはまた新しい世界が広がると思う。今回はただただお世話になってばかりだったが、今後若者だからこそできる発想や活動などを共有してお役に立てたら本望だ。
 今回参加したのは”ふるさとインターンシップ”というプロジェクトだが、私にはまさに”ふるさと”がない。しかし旅行などで地方を訪れたときに感じたゆったりとした時の流れやあたたかい人たちなど、ふるさとに魅了されていて憧れがあった。そんな自分にぴったりのインターンであった。都会には都会のよさがあり、田舎には田舎のよさがあって、その双方を知ることが日本への理解にもつながると思う。私は1年前国際交流に興味があって、英会話を学んだり海外ボランティアに行ったり活動していたが、去年の5月にお茶農家さんの所へ訪問させてもらったとき、2日間であったが自分の知らない地方のことをたくさん知り、海外と交流する前にまず日本のことをよく知るべきだと痛感した。今回のインターンでも地方の知らないことを知れたので、また一歩進むことができた。今後もこのように地方に赴いたり、今回の出会いを大切にして交流を続け、物理的ではなく精神的に地域間の距離を縮めたい。

 最後に、今回受け入れてくださった山本さんのご配慮により、プログラムの内容以上に学ぶことができて大変感謝しております。ありがとうございました。また近々お伺いしたいと思っております。近々、教わったことを団体のメンバーにプレゼンテーションして、宇佐の魅力を伝えようと計画しております。

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