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インターンシップをつうじて

日時 3月14日(水)~3月18日(日)
場所 安田町中山地区
日程  こちらをご覧ください

 3月14日(水)~18日(日)の期間、私は高知県安田町で開催された「ふるさとインターンシップ」に参加しました。このインターンでは、中山間地域である安田町の良いところを、県外の若者である私たちが探し、またどうすればこの町がもっと良くなるのかを考えるというコンセプトをもとに、体験や見学を行いました。
 私がこのインターンシップに参加しようと思った理由は、これまで2年間何も行動していない大学生活だったので、インターンをつうじて一歩を踏み出したいと考えたからです。そんな私も、このインターンでたくさんの方たちと関わることができました。そして多くのことを見て感じることができました。以下に、その感じたことを書きます。
 インターンシップの初日、JR安田駅に着いた私は、辺り一面山に囲まれている風景を目の当たりにしました。現在、後免に住んでいる私は、だいぶ田舎の生活にも慣れてきたところでしたが、安田町はよく言えば自然がいっぱいの町、悪く言えば本当に田舎なのだなという印象を受けました。(この悪い印象は後に消えます!!)
 その後、4泊5日お世話になる、せせらぎの郷へと向かったのですが、私は初めからずっと考えていたことがありました。それは、良いところを探し、この町に触れても、私たちなんかに、この町を良くすることはできるのだろうか?最終日にある発表会では中身のしっかりとした発表をできるのだろうか?ということです。
安田町に来る前には、私たちの力で何かをしたい!と、とても前向きな考えを持っていました。というのも、これまでの私は、大学の講義で中山間地域の深刻さを学んでも、その講義の最後に書く感想レポートには、「過疎化が進む地域は色々大変だと思った。私も何か協力したい。」という、その場しのぎで、表面上だけの感想しか書けませんでした。更に、どうせ中山間地域に訪れる機会などないと開き直っていたくらいでした。それが、そのままではいけないとモヤモヤはしていましたが、やはり何も行動などできずにいました。そんな中、このプロジェクトは、まさに過疎化が進行する中山間地域に訪れ、何か行動するものでした。だからこそ、絶対に何かしたいと強く考えていました。
 しかし、いざ安田町に来てみるとその強い考えはだんだんと不安へと変わっていきました。なぜなら、もし私たちが多くを提案してもそれは現実的、コスト面的には無理だと感じたからです。例えば、観光名所をつくる、若者が住めるように仕事をつくるなどは、すぐに考えつきましたが、それこそ表面上だけの提案になってしまいます。実際、その提案をしても、私たちは携わることができません。だからこそ、前述したように、私たちなんかに、この町を良くすることはできるのだろうか?と不安になりました。
その不安を感じたまま、インターンを進めていくことは、正直胸が痛かったです。東京や大阪から、地域活性化に興味があったり、農業に携わったりしたいと考えている、やる気のある学生も来ています。最初のオリエンテーションでも、安田町の支所長や会長は、学生のみなさんの力を貸してほしいとおっしゃいました。婦人会の方たちをはじめとする安田町の住民は、みな私たちを笑顔で迎え入れてくれ、豪華な郷土料理を作ってくれました。お酒をついでくれ、たくさんのお話を聞かせてくれました。そんな方たちを裏切り、悲しませる結果が最終日に訪れるのかと考えると、内心辛くもなりました。しかし、研究所の松本さんは、このインターンでは、一人ひとりみんなが、楽しむことが大事と言ってくれました。その時に私は、こう考えました。ある意味開き直りかもしれません。それは、「どうせ私たちには何もできないが、私たちが笑顔で多くの方と触れ合うことで、みなさんをもっと笑顔にしたい。この町に住んでいることをずっと誇りに思って欲しい。」です。過疎化の対策ばかりを考えていましたが、少し観点を変えてみました。笑顔になってもらうのには、コストはかかりません。とても、現実的です。この日の夜、初日のまとめをしました。その際私は一人で、空回りするくらい張り切りました。
2日目から、私はとにかくインターンシップを楽しみまくりました。正直、1日目の郷土料理作りも、とても楽しんでいましたが、それよりも更に楽しみました。自分自身が楽しむことで、みなさんを笑顔にできるのは幸せでした。たくさんの方と話をして、良いところを探しつつ、みなさんと一緒に笑顔になりました。気付けば、たくさんのおもてなしをして頂いていました。たくさんの昔話を聞かせて頂いていました。
それから最終日まで、毎日が新鮮で楽しかったです。お礼を込めてと言ってしまったら大げさですが、最終日は本当にみんなで感謝の気持ちを伝えられた発表会になりました。

インターンシップに参加して良かったことが2点あります。1点目は、新しい出会いがあったことです。発表会の時にもちらっと言ったことなのですが、私は、幼少期に祖父と祖母を亡くし、遊んだりお出かけをしたりという思い出がありません。話した記憶さえ曖昧です。しかし、安田町では、自分の祖父と祖母の年代の方たちに、自分の孫のように優しく接して頂きました。とても、嬉しかったです。本当に楽しかったです。たくさんの言葉も頂きました。「相手とうまくやっていくには、自分が変わることが大切だ」「大きな器を持つことが大事だ」「何か生きがいを持ちなさい」「今を一生懸命生きなさい」これらの言葉を胸に持って、今後の大学生活を過ごしていきたいです。更には、今後あるお祭りのスタッフに誘って頂けました。これは、このインターンシップに参加したから繋がれたことです。この出会いを大切にしたいです。そして、また近いうちに安田町に行きたいです。
2点目は、今の自分たちにできることをやりきれたことです。8人のインターンシップに参加したメンバーとは、本当に色々協力をし合いました。自炊、洗濯、掃除など、みんなと協力ができたからこそ、話し合いや発表の準備、そして発表会も協力ができたのだと思います。今回みんなで力を合わせて制作した2つの看板は、私たちの協力の成果です。また、私たちだけではなく、看板に使う板を快く調達して下さった方や、ペンキやハケを揃えて下さった方、差し入れをして下さった方などがいたからこそ完成しました。これまで、短期間でここまで何かに取り組んだ経験がなかったので、本当に良い経験になりました。どうすれば、みんなを笑顔にできるのかという話し合いの中で出た看板作りと言う案が達成できて良かったです。この経験は、これからの糧にしたいです。また、このメンバーとは、これからも繋がっていたいです。
 このインターンシップを終えて、楽しい思い出や、たくさん見てきた安田町の良いところを、周りの友達に話すと、みんながこのインターンシップに興味を持ってくれました。今後また、このようなインターンシップが開催されることを願って、今後も多くの人に話をしていきたいです。また、このインターンシップでは、確実に一歩踏み出すことができました。そこで、これからの大学生活でも、積極的に様々なことに挑戦していきたいです。そして、何かにつまずいた時にはこれらの経験を思い出して乗り越えて行きたいです。

安田町のみなさま、人と地域の研究所のみなさま、そしてこのインターンシップに携わり見守って下さったすべてのみなさまに感謝の気持ちでいっぱいです。本当にお世話になりました。これからも、みんなが笑顔になるためには、何が大事かを考えて行きたいです。私は、残り2年間高知県で生活します。また、近いうちに安田町に行きます。その際には、どうかまた笑顔を見せて下さい。どうも、ありがとうございました。

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