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竹トンボ、もらいに行きますんで

日時 2月27日(月)~3月4日(日)
場所 高知県四万十市西土佐地区(四万十楽舎およびその周辺フィールド)
日程  こちらをご覧ください

今回のプロジェクトご存知の通り、「地元の方に料理を教えてもらい、レシピとして残す。そして、創作レシピもできたらやってみる。」
でも、このプロジェクトの詳細を僕が聞いたのは、初日。
「最終日に発表会として数品目作ってもらう。」
と聞いたときは、えっ、無理やろ。と思いました。でも、僕の「無理やろ」という表情を読み取ったのか、
「作れんかったときは、カレーでいいからね。」と冗談っぽく言ってくれました。
なんて優しい言葉。笑
さらに「頑張った人には、竹トンボをあげるからね」と。

そして、翌日からは、こんにゃく作り、ぜんまいの白和え、猪肉料理、菜花料理、椎茸料理など、ありとあらゆる料理を教えていただきました。
一番わくわくしたのはこんにゃく作り。こんにゃくを一から教えていただきました。
こんにゃく芋を掘り、そこからこんにゃくを作るそのプロセスを学べたことは本当によい経験になりました。都会の人はもちろん、田舎の人も含めて、こんにゃく作りをしたことのある20代ってそんなにいない気がするのですが、どうでしょう。商学部の僕は、ついつい「これは商売になるぞ」、なんて考えていました、実は。笑

他には、菜花、という食材の可能性にも驚きました。実は、初めて調理しました。
大阪では菜の花でさえ、そんなに頻繁には食べないし、売られていません。まだ、菜の花とは異なり、菜花は非常に食べやすい。
一番驚いたことは、葉を食べないということ。

もったいない。
こんな美味しそうな葉を、食べないだなんて…
もったいない。

自然に囲まれて、豊富な食材があるから、別に葉は食べなくてもよいのかも知れませんが、だけど、見るからに美味しそうな葉。
ちょっと表面がざらざらしていて、これこそ、緑だよね、と思うような綺麗な緑色をした葉。
こんなお宝を食べないなんて…
ひさよさんが、
「普通は食べない」とおっしゃったときから、
「よし、そしたら食べよう」とあまのじゃくな僕は決めていました笑
そこから生まれたレシピが
菜花のプリッツ、菜花クッキー、菜花パンなど、菜花の葉を使うメニューです。
後々聞くと、おひたしなどでは、葉を入れて食べても別に良いとのこと。
なんだ、そうなんだ、とちょっとがっかりしたのは秘密です。

 ひさよさんのおかげで、さまざまな地元の料理を短期間で知ることができたのですが、問題は創作料理。カレーという最終手段はできればとりたくない。笑
また、パティシエだからといって、自分だけが作られる創作レシピを作っても意味がない。かといって、誰もが作られるものには、価値がない。
製菓専門学校で、ある程度製菓の知識がある上で、何をするか。
常に、誰もが作れるけれど、あっ、なるほどね、と思えるレシピを考えていました。
(本当は、一度ぐらいケーキを焼いても良いかなぁ、とは思っていたんですけれどもそんな時間はありませんでした。涙)
「お菓子は作ります。でも、料理は全くできないんです。」
そんな風にいつも言っていたのですが、なぜか、料理のできるキャラになってしまっていました。

自分が貢献できることってなんだろう。自分が付加できる価値ってなんだろう。
楽舎のプロジェクトでは、重圧だとか、こうしなくちゃならない、なんてことは全くなかったのですが、だんだんと、自分ができることはなんだろうか、と思い行動していくようになりました。その結果できた(個人的に)特にお気に入りのメニューが、菜花のプリッツと、文旦ピールのコンフィ。できるだけ、素材の味を生かして、シンプルな配合を心がけました。どちらも『飾りすぎなく、わざとらしくなく、誰でも作れるけれど、あんまり作らない、都会の人が喜ぶメニュー』です。笑

1週間ずっとお世話になった楽舎のみなさん、プロジェクトに一緒に取り組んできた法政こと西野くん、料理を教えてくれたひさよさん、たまたま一緒に過ごすことになった、ECOFFのメンバー、地元の人達、そして、常に細かい気配りをしてくれた人と地域の研究所のみなさん。こんなに暖かい人たちに迎えられて、自然な形で溶け込んでいけて、本当に幸せでした。
ありがとうございました。

発表会の夜は、宴会と一緒だったこともあり、また、地域の人に手作りのビラをまいたこともあって、予想外に多くの人々に料理を食べていただくことができました。軽くつまむのに丁度よかったのか、大量にあったはずの文旦ピールのコンフィは、翌朝にはほとんどなくなっていました。全然、発表会っぽくなくって、呑んで笑って、ただただ楽しかったですが…ちゃんとレシピは今度送りますので。
前日のアートプロジェクトの準備からの発表会の仕込み、当日6時からの仕込みですっかり疲れていたのかも知れません。普段はお酒をどれだけ飲んでも平気なのですが、すっかり酔いつぶれて、ご迷惑をおかけしました。ひさよさんが帰られて、多分、緊張の糸が切れたのだと思います。酔いつぶれず、もっと皆さんとお話したかったなぁ、と1週間の滞在でそのことだけが今でも悔やまれます。笑

地元の方々が皆、暖かく見守ってくれているし、自分に期待してくれている、その事実がただただ嬉しかったです。
正直、大学生に何ができるのか?参加した僕自身不安でした。
せっかく迎えいれてくれているのだから、何かしらの成果を残したい。パティシエだとみんなに呼ばれている以上。
最終日の前日には、地元の企業の方が、栗のペーストを持ってきていただき、最終日にひとつだけ試作品を作ってみたりでき、自分が来ていることで、何かしら、この地域にプラスになったのかも知れないと思えるようになりました。
 当初はちょっと長いのでは?と思っていた一週間の滞在も、地元の人と何かをするには短いことも分かりました。栗のペーストでの試作の依頼が、滞在最終日前日に来てしまったのもそうですし、最後の発表会の際に、「来週、○○があるんやけど、くるか~?」と食に関する取り組みに誘っていただいたのに、大阪に帰らなければならず、残念ながら断ってしまうなど、あと一歩で地域に根付いた活動に参加できたのに、と思うこともありました。

 1週間で、地元の食や、地元の生活を知ることはできました。これからは、次のステップだと思います。どうやって、地元の食をアピールしていくか。どうやったら、食を通じて、大阪と四万十をつなげられるか。せっかくつながったのだから、もっとつなげていきたいし、究極的にはビジネスとしてもうまくつながって欲しい。椎茸狩りも、文旦収穫も、こんにゃく作りも…都会の人にとっては魅力のあるものなのだということを、“本当の意味で“知っているのは、きっと田舎暮らしの好きな都会の人なのです。田舎に住む人が気付かない田舎のよさを、食での貢献の方法を、僕なりにもう少し考えていきたいと思っています。さしあたり今は、僕のブログで、四万十での体験を僕目線で述べています。
 短い期間で、感謝しすぎても足りないぐらい、学んだことが多かったし楽しかった滞在です。ひさよさんは最後の日にも、椎茸を取りにおいで、と誘ってくれましたし、たくさん収穫していいよ、と菜花も大量に提供してくれました。楽舎のみなさんには、大阪に帰ってからも、二度も忘れ物を送ってもらい、最後の最後まで、ご迷惑をかけてしまいました。
お世話になりっぱなしだったので、今後はもっともっと、僕を利用してくださいねー、と付け足しておきます。パティシエ、呼ばれていたので、すっかりお菓子のイメージがついてしまっているかも知れませんが、マーケティング、統計解析、英語、フランス語も一応できます…。会社に入っていないので組織のしがらみがなく、暇はたくさんあるので、もっと活用してください^^僕からもいろんな提案をしていければいいな、と思っていますが、みなさんからも何かあればいつでも、遠慮なく提案してきてください。
今回は、食に関するプロジェクトでしたが、地元の方に会うたびに「料理を教えてもらいに来たんです」と自己紹介すると、「今はあんまり食材がない時期だけどねぇ。」と皆おっしゃっていました。なので、次は、川海老や海苔なんかを目指して、いつかの夏か秋にまた食べに、作りに行きたいと思います。

そうそう、竹トンボは、もうちょっと貢献しないともらえないですよね?笑

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